未経験から翻訳を始めたいが、翻訳の仕方・訳し方が教わったことがないと、何から勉強していいのかわからないと悩んでしまうのではないでしょうか。
翻訳学校はありますが、受講料も高いので、気軽に受けれるものではないですよね。
そんな方は、まずは市販の本で翻訳の入門書を読むことをおすすめします。翻訳の本はそれほど多くはありませんが、翻訳の基礎を固めるには十分な本はいくつかあります。
そこで今回は未経験者が翻訳の初歩から学び、トライアル合格を目指すためのおすすめ本を紹介していきます。
翻訳・訳し方を学べるおすすめ本
本章では、翻訳・訳し方を学べるおすすめ本を紹介していきます。
翻訳の布石と定石 実務翻訳プロへの道
著書の岡田信弘さんは翻訳学校サンフレアアカデミーの学院長を務められた方であり、翻訳指導に長年の実績があります。
この本では、翻訳するにあたっての訳し方のルールやテクニックを体系的に説明されています。
翻訳事例や練習問題も豊富なので、独学として十分な量です。索引も充実していますので、辞書的に調べる時も使いやすい本でした。
翻訳がどのようなものか知りたい人にとっては十分な内容となっています。
ただし、文例が技術系、理系の内容に寄り過ぎている感があり、それ以外の分野での翻訳を目指している方は物足りなく感じるかもしれません。
内容も未経験者には難しい部分もあるため、ある程度の英語力が求められると思います。
なお、岡田信弘氏が執筆している「翻訳の泉」も大変参考になるので、ぜひチェックしてみてください。
「翻訳の布石と定石 実務翻訳プロへの道」書評レビュー
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英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル
こちらも翻訳の布石と定石と同様に翻訳のルールやテクニックをまとめた本です。
翻訳の布石と定石と比べて、翻訳のネタに関してボリュームは少ないものの、技術英語に偏りはなく、初心者でもついていける内容なので、取り組みやすかったです。
翻訳の布石と定石が難しいと感じた方は、まずこの本を読んで見ることをおすすめします。
また、翻訳するにあたってのインターネットの検索の仕方や各種ツールなどもたくさん紹介している点が非常に役立ちました。
日英翻訳について解説しているのもお得感があります。
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「英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル」書評レビュー
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英文翻訳術
こちらも翻訳本の中ではメジャーな一冊です。著者はシェイクスピア研究の第一人者としても有名な方です。
英文和訳のノウハウを基礎から体系的に学ぶことができます。内容はとても実践的なので、実際の翻訳作業に活かすことができるでしょう。
文庫本なので価格も安いという点もメリットです。
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「英文翻訳術」書評レビュー
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翻訳スキルハンドブック
「翻訳スキルハンドブック」は、英語学習教材で有名なアルク社が出版している翻訳ハウツー本。
以下の通り、訳し方だけでなく、翻訳の仕事を進める上で必要なスキルを一通り把握できます。
・原文分析スキル
・リサーチスキル
・ストラテジースキル
・翻訳スキル
・校正スキル
翻訳業の全体像を俯瞰し、作業のプロセスを1つずつ把握できるという点では他の本にはない強みがあり、ぜひ読んでおきたい1冊と言えます。
これから翻訳を目指す人だけでなく、仕事を始めたばかりという人も手元に置いておけば、作業をスムーズに進めることができるでしょう。
日英実務翻訳の方法
英日翻訳の本は多いですが、日英翻訳の本はそれほど多くない中で、本書は日英の実務翻訳について学べる本です。
翻訳者は数多くいますが、日英翻訳ができる人は英日翻訳よりも少ないです。単価も日英翻訳のほうが高い傾向にあるので、日英翻訳ができれば案件を獲得しやすく、収入アップも期待できます。
本書は英訳の手順・テクニックを1つ1つ丁寧に解説してます。本書を読んで日英翻訳者としての基礎を固めましょう。
JTFほんやく検定 公式問題集
こちらは翻訳の入門書というよりは、JTFという翻訳団体が主催しているほんやく検定の公式問題集です。
ビジネスから政治、IT、など実務翻訳で重要な分野すべてで問題を掲載してて、その解説も充実しています。
実務翻訳がどのように行われているのか知ることができるので、非常に実践的な本としておすすめです。
なお、ほんやく検定は2級以上だと翻訳者として登録可能であり、未経験者でも翻訳の仕事を得られます。
詳しくはJTFの公式ページをご覧ください。
その他翻訳の勉強法
本章では、その他の翻訳の勉強法について説明していきます。
文法の勉強
今回紹介した本が難しく感じるなら文法の勉強からやり直すことも考えましょう。
文法の基礎がないと、単語力や訳し方を知っていても誤訳しやすいです。
まずは文法書を読み、基礎を確認することをおすすめします。
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資格の勉強
英語の資格というとTOEICや英検を思い浮かべる方も多いと思いますが、翻訳に特化した資格もあります。
代表的な翻訳系資格として、ほんやく検定やTQEなどがあり、一定以上の成績を納めれば翻訳の案件を獲得しやすくなります。
本で勉強するのもいいですが、資格を受けてみて、自分の翻訳のどこがいけないのかチェックしていくこともおすすめです。
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アメリアの定例トライアル
本での勉強ではなくなりますが、翻訳団体として有名なアメリアに入会するという手もあります。
アメリアは経験者だけでなく未経験者にも翻訳求人を紹介していて、これから翻訳者を目指そうという人はチェックしておくべきサイトです。
それだけでなく、定例トライアルを毎月実施しており、その成績優秀者はクラウン会員に認定され、未経験者でも経験者限定の翻訳求人に応募できるようになります。
定例トライアルは1,500円で受けれて、丁寧な解説付きで採点されるというメリットがあります。
アメリアへの入会金が15.000(税別)なので若干お金はかかりますが、翻訳学校に10万以上かけるよりは安くすみます。
他にも様々な翻訳イベントに参加できたり、翻訳者同士のコミュニティに加われたりするメリットもあるので、資料請求だけでもしてみてはいかがでしょうか。
下記記事でもアメリアのメリット、デメリットについて詳しく書いてますのでぜひ参考にしてください。
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まとめ
今回は翻訳の仕方・訳し方を学べるおすすめ本を紹介させていただきました。
翻訳は単語力・文法力があるだけではできない作業です。また、TOEICや英検、受験英語が得意でも翻訳の能力は別物なので、別途勉強する必要があります。
翻訳本から翻訳のルールやテクニックを学んで、翻訳者としての第一歩を踏み出しましょう。
※本記事では未経験から翻訳を目指している人向けに役立つ記事を多く載せてますので他の記事も併せてご覧ください。
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