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「英文翻訳術」書評レビュー

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「翻訳の勉強に英文翻訳術という本がいいらしいけど、実際のところどうなんだろう?」

翻訳学習本として、安西徹雄著「英文翻訳術」は定番の1冊であり、翻訳に関するブログやサイトでも薦められることが多いです。

実際に筆者も読んでみましたが、翻訳初心者でも大変読みやすく、参考になる部分が多かったです。

本記事では、「英文翻訳術」について詳しく紹介していきます。

安西徹雄著「英文翻訳術」とは?

「英文翻訳術」は、シェイクスピア研究の第一人者であり、達意の翻訳家として知られる安西徹雄氏が執筆した翻訳入門書です。

1995年に出版ということでやや古い本ですが、内容的には色あせておらず、翻訳に活かせるテクニックを基礎から学べます。

ページ数は280ページほどですが、コンテンツは充実しており、体系的に整理されてますので、独学で翻訳を1から学びたいという場合はぜひ手に取ってほしい1冊です。

「英文翻訳術」のメリット・デメリットを見ていきましょう。

「英文翻訳術」のメリット

翻訳の文法を基礎から学べる

本書は全部で44のセクションに分けられており、英文法の枠組みに沿って英文を分解しつつ、訳文が自然な日本語となるよう訳し方が丁寧に解説されてます。

受験や資格の英語では、多少日本語的にぎこちなくても直訳すれば点がありますが、翻訳の場合はそれでは駄目で、わかりやすく自然な日本語に訳すことが求められます。

本書では、上記のような翻訳のテクニックを英文法や項目ごとにわかりやすくルール化していくので、初心者でも着実に身に付きますし、翻訳作業にすぐに役立てるでしょう。

練習問題も豊富にある

各章には例文だけでなく練習問題も掲載されてます。

解説では、翻訳学校の受講生が回答した訳文についての添削なども掲載されてます。

間違いやすい部分が浮彫りとなりますし、翻訳のプロセスがより理解できるなと思いました。

例文は出版翻訳が多め

本書の例文は出版翻訳寄りの文章が多くなってます。

なので、どちらかというと文系の方向けにはとっつきやすいなと思いました。

「英文翻訳術」のデメリット

出版翻訳以外の例文は少ない

例文は出版翻訳寄りのが多く、専門分野の知識があまりなくても読みやすいのはメリットですが、理系分野で翻訳業を考えている人にとっては物足りないと感じるかもしれません。

翻訳業界では、特許や機械、化学、ITなど理系の分野が占める割合は高いです。

理系の分野での翻訳について勉強したいなら別途技術翻訳に関する本を買う必要があります。

翻訳のツール・仕事等の解説はなし

本書は翻訳の方法、テクニックに関する解説が中心で、翻訳のツール・仕事等の解説はありません。

例えば、専門分野の用語をネットやツールでどう調べるか、翻訳業をする上で大事なポイントは何かなど。

翻訳の仕事の実際を詳しく知りたいなら他の本にもあたる必要があるでしょう。

「英文翻訳術」以外の翻訳関連本

「英文翻訳術」は翻訳一般に関する考え方、テクニックの基礎を体系的に学べる良書です。

ただ、翻訳を仕事にするなら、翻訳の仕事について触れた本、専門ごとの実務翻訳本なども読んでおきたいところです。

個人的なおすすめは以下の通り。

・翻訳英文法
・翻訳スキルハンドブック
・翻訳の布石と定石 実務翻訳プロへの道
・英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル

下記の記事でもまとめてますのでぜひ合わせてご覧ください。

まとめ

今回は安西徹雄著「英文翻訳術」について紹介させていただきました。

薄い本ではありますが、翻訳の基礎を体系的に学べますし、読みやすいので、これから翻訳をしようと考えている人におすすめです。

本書を読んで翻訳家への1歩を踏み出しましょう。

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